国府津松田断層の最新活動史について、国府津トレンチ、曽我谷津トレンチ、上曽我トレンチ、金子トレンチ、および、川東センター、相模商会、青果市場のボーリングを元に解析した。何らかのイベントとしては、大正関東(イベント1)、イベント2(760yr BP以降)、イベント3(1500年前、2回あったかもしれない)、イベント4(3000年前で最も確実性の高いイベント)が検出された。このうちイベント4は国府津松田断層に関連するものであろう。千代台地についても検討を行ったが、断層は検出されなかった。御殿場泥流直下に従来海棲珪藻の検出が報告されていたが、今回の結果では認められなかった。しかし、御殿場泥流直下で急激な環境変化があったことは認められる。これは平野が沈降したことによる可能性があり、トレンチで識別されたイベント年代とも一致する。石橋の言う200-300の高頻度の関東地震の発生は認められなかった。国府津松田断層の活動も3000年前の一回のみで、国府津松田は関東地震と独立に活動し、長い再来周期を持つとする考え方に調和的である。
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Yamazaki, H., & Mizuno, K. (1999). The Kozu-Matsuda Fault: Its Recent Behavior and Tectonic Significance in a Plate Convergent Region. The Quaternary Research (Daiyonki-Kenkyu), 38(6), 447–460. https://doi.org/10.4116/jaqua.38.447
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