Enjo Kosai as a Deviant Career

  • NAKANO Y
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Abstract

本論文は,逸脱行為の継時的変化を説明したBeckerの「逸脱キャリア」を援用し,未体験者が「援助交際」体験者として変容していくプロセスを「援助交際」体験者へのインタビュー調査によって明らかにすることを目的とする。分析の結果,初回の「援助交際」に対する肯定的な解釈が,行為の継続への動機づけとして作用することがわかった。継続の過程で,「援助交際」をめぐる3つの学習(「援助交際」の技法の学習,技法と成果との関連づけ,個別的な楽しみの発見)が行われ「援助交際」体験者としての適切なふるまいが獲得される。また,「援助交際」に対する個別の「楽しみ」を発見することで,動機をめぐる語りも発展した。学習に際しては,「援助交際」に関する漫画や雑誌,インターネット上の情報など,不特定多数にむけて発信される情報が行為の準拠枠として参照された。ここから,「援助交際」における逸脱キャリアは,"対面的な経験者集団との相互作用の機会"をもたずに常習化するが,インターネットなどを中心とする不特定多数にむけて発信される情報や,情報の発信者に含まれる「援助交際」体験者の存在自体が,(経験者集団に代わる)行為の準拠枠としての影響をもつことがわかった。

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NAKANO, Y. (2010). Enjo Kosai as a Deviant Career. The Journal of Educational Sociology, 87(0), 5–24. https://doi.org/10.11151/eds.87.5

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